昭和45年2月23日　月次祭における御教話　★

　　　　★交通安全は和賀にあり


　「神の綱が切れたというが、神からは切らん。氏子から切るな」と。もう神も仏もないものかと、いうような時でも神様が在られなさるからこそというふうに分かっていくと。ね。まあ世間では、ほんとにあれだけ信心しよんなさって、どうしてあのような事が続くであろうかと。
　まあ私どもの信心を振り返ってみて、終戦このかた暫くの間はそうでした。あれだけ一家中で勢を揃えて信心をしよんなさるとに、どうして次々ああゆう悲しい事が、または難儀な事が続くだろうかと、皆さんが言われ、また思われたことだろうと思います。ね。ところがおかげの事には、私の場合はそういう時は、時ほどに神様が居られるからこそという、その一念が強うなり、しかもそれが燃え上がるようなものに成長していきよったということ、今にして有り難いなあと、こう思う。
　信心をさして頂くということは、いうならメグリとの断絶をはかることであり、いよいよ御神徳との繋がりを濃く、そしてそれを大きくしていくことなのです。信心はね。メグリを断って、メグリを、いわゆる断絶していく。そして御神徳との、いわゆる神様との繋がりをいよいよ密なるものに。それはおかげ、ご利益をもって神様と通うていくだけではなくて、ね、神様の御心、いわゆる神愛。ね。いわゆる神様の真実の愛。ね。その愛と、私どもとの信心の繋がりというものがいよいよ人間を幸福に導いていくものなのです。
　ですからそこに神愛がたち始める。神愛の表れがそこに始まるのに、その神愛を神愛と悟らず、それを難儀な事だと、信心しよってどうしてこのような事がというような重い方を致しますと、その神愛との断絶状態が始まる。ね。神様との断絶状態が始まる。
　昨日、一昨日でした、ある女子青年の方が結婚を申し込まれた。そしてお見合いというところまで話しが進んだ。自分は気が進まなかったけれども、周囲に進められて、まあ見合いをしたけれども、見合いをしたらしたで、やはり自分の心がそちらに向かないどうしても。それに今日は二度目の、その、出会いというかデートを申し込まれているとこう言うのである。
　そこでどうしたもんだろうかというお願いがございました。それで私は、その事をお取次ぎさして頂きましたら、こう『仲』という字ですね。「ちゅう」です。「なか」。中という字を楷書、行書、草書とこう三つに分けて言うならば、その草書です。もう一番崩した書体で、こう、中という字を頂くんですよ。それで私はその方に申しました。その方との仲はね、ひとつもう崩していかにゃいけません。もうはっきりお断りしていかなければいけません、と言うて私が申しましたら、そうしたら実は私もね、今日のデートは心が進みませんし、まあその方の結婚を申し込まれても、私はお断りしたいんだと、こう言うんです。なら尚更のことじゃないかと。そして、先生じつは私には意中の人があるということ。もうそれは片思いのようですけれども、片思いですけれども、私の好きな男性があるというわけなんです。そんならその事を一生懸命願うていったらいい。その事を一生懸命お取次ぎ頂いて、願わして頂いておかげを蒙ったらいい。
　現在、なら、今日デートを申し込まれておるその人との仲は、ひとつもう仲は崩していかなきゃいけん。神様の知恵っていうのは、ほんとに私のような無学な者でも、ね、その誰でも分かるようにです、おかげ下さるもんだと思います。もうその日は一日、だから出らずにここでしばらく修行さしてもらうと言うて、殆ど一日こちらで御用頂きました。そして、自分の意中の人の事を改めてお取次ぎを願うて、まあ願っておられます。
　ちょうど後ろに高橋さんが居られましたから、高橋さんだと。高橋さんが、いうなら意中の奥さんと結婚される時、ね、もう誰が、どういうとこからどうでも駄目だ。出来るはずがないち。ところが神様にお願いさして頂いたら、出来ると。もうそれこそ、もう一年間一生懸命で、あの、福岡からお参りして見えられた。ね。それこそ、それがもし実現するなら、枯れ木に花が咲くとていと言われるほどしにのものがです、だんだんおかげを頂いてからおかげを頂かれた。その話を。ね。
　自分のその願いというのをほんとに立てたらですね、それがもう一生一代の事ですからね、結婚は。ですから、それをやはり願うた、お願いしたばってん出来じゃったというな事じゃなくてですね、それはまあ、ある意味ではですよ、真の信心には少し外れるかもしれません。けれどもその事を通してです、真の信心を分かっていったらいいでしょう。始めは誰だってそうです。お願い信心から始まる。
　高橋さんなんかも、むしろそのところから入られたんですよ。ね。そして現在皆さんご承知のような信心に、まあお育て頂いておられるわけなんです。それが誰が何と言うても、そんことをもうほんとに一生懸命に願い続けられ、おかげを頂かれた。その女性の方にもそれを私が申しました。そういうひとつの手本があるから、ひとつおかげを頂いていかなきゃならん。お縋がりしてから。
　という事がです、例えばね、壊していくものは壊していかなきゃならん。仲を崩していくものは崩していかなければいけない。それが今日私の信心のですね、私どものメグリとの断絶を図っていかなきゃならない。それにそのおかげを少し頂くとです、おかげ・おかげということになってです、メグリをまた頂くおかげによって作っていくような状態になって。
　今朝の御理解を借りて言うならです、和賀心について来るおかげなら、これは、いわゆる御神徳によって頂くおかげなのです。ただ願うて頂くおかげ、それを和賀心ではなくて我が。昨日、一昨日熊本の松村さんという自動車のガソリンスタンドを経営致しております。もう開店して一年になる。だんだんおかげを頂いてまいりました。ちょうど十三日会の日に、十三日の日をもう公休日にした。十三日会に出てきた。帰らして頂いたら、もう着いたかと思う位に、またその松村さんから電話が掛かってまいりましてね、帰りましたら息子が、幼稚園に行きよりますとがね、自動車にはねられて、今病院に連れて行ったからよろしくお願いしますと。もう今、十三日会から帰って有り難い勿体無いで帰ったかと思ったら、家ではそういう事が待ち受けておった。
　ところが主人が言われるに、「ほんとにお母さんが合楽にお参りしとってくれておったからこの位で済んだ」と言われるのを聞いて、はあほんとにおかげ頂いておった。行ってみたらもう顔がこんなに腫れてですねしておった。まあそこまでのところお届けしておられた。
　その日はちょうどまだ十二時前ですから、私はまあだここに座っておりました。その日は確か日曜でしたから、もう大変御結界が混みました。その、しながらね、私がフッとその心に浮かぶ事が、その松村さんの事でした。そしてその、この頃十三日の日に、ああして子供が、あの、自動車にはねられたっていう事故だった。以来電話も掛かってきませんからどんなふうだろうかと、心にかからして頂いたから、電話なっと掛けてから聞かしてみろうかと。他にもまだ言わねばならん事がもあったもんですから。そう思うて、あそこはいつも毎日お一人だけの封筒が、松村さんところの封筒に入れてあるから、その封筒を見れば電話が書いてあるだろうと思うて出して、その松村さんの電話ば見ろうとしよったところへ松村さんが親子三人連れで参って来た。いやー、私が心に今日はもう松村さん、松村さん、今そげん言うてあなた方の封筒ば出したとこじゃった。したら、したらもうほんとにもう、あの、神様のね、ああた達がお参りをしてきよることを、神様が見通しちゃる。ね。神様が待っとって下さったんだと。
　じつはこの頃事故に遭いましたこの子でございますって、子供を連れて来た。もうおかげを頂いてから腫れとったちゅうて、それがもう病院にも入院せずにおかげを頂いたと。そのお礼参拝と新しく車を買ったので、その車のお祓いを受けたいと言うてお参りをして来たのである。それで私は、あの、その事を若先生方にお払いをして頂いて、私は下げなければならない御神米を作成させて頂いた。そしたら頂きますことがね、★『交通安全は和賀にあり』と頂いた。『交通安全は和賀にあり』。いわゆる和賀心の和賀なんです。ね。和賀心にありと仰る。和賀にある。ね。そりゃちいっとどういうことじゃろうかと思うて私は、その事をまた御祈念さして頂いて、ほんとに金光様の信心の深さ、または広さと言うことを感じずにはおられません。ね。おかげは和賀心にあるから、和賀心、和賀心にならねばおかげにならんのということじゃない。ね。和賀という事。ね。和らぐ、または賀びの心を頂かしてもらうことが信心だと思うたら、交通安全間違いないという訳なんです。素晴らしいでしょうが。ね。
　これは自動車だけの事じゃない、全ていつでもです。信心させて頂くものは和の心を頂かなければならない。賀びの心をを頂かなければならない。それが信心だと思うことなんです。和賀心になるということは、なかなか修行しても修行しても、御理解を頂いても頂いても、なるほどこれが和賀心かと思う程しの心の芽は出るけれども、それがまたいつの間にか踏みにじられるような結果になって、繰り返し繰り返しで歯痒いごとある。それなのに、そうならなければおかげを受けられんというのじゃない。ね。和の心、賀の心よろこびの心をね、持つことが信心だと。例えば思うただけで交通安全は和賀にありという事。
　私はそれを御神米に書かせて頂いてから下げさせて頂いた。ですからその程度の事を、いわば知っておる。ね。和賀心ではなくてもそういう、その和賀という事を覚えたということだけで、例えばおかげを受けておるという事実は、まあじつを言うたらそれの方が多いぐらいです、ね。たくさんのおかげを皆さんが頂いておる。その御理解は、それをね、例えば横へ横へ広がる。横へつながっていくことの為には、やはりその、いわば程度の低い和賀ということによって横に広げていかなければなん。
　そこで松村さん、あんたんところに日に何十台、何百台来るか知らん油注しに。いつももう上お得意さんも出来てきただろう一年間で。その上お得意さんにですよね、あんたのお得意さんに御神米を一体づつあんたが下げて、どうぞこれをあなたの車にお祀りしとって下さい。これは御神米です。そして、どうぞその和賀、自分の心の中に和の心、賀びの心があれば、思えばね、交通安全疑いなし間違いと確信をもって渡せるようなおかげを頂いたら、あんたんところに御神縁を頂いて来るお得意さんが皆おかげを頂くことだろう。ね。
　それでも、なら、今にもそりけん五十体か百体か貰ちくるごたると言うからね、今日は私が遣られんち言う。ね。この次、また十三日会には参って来るだろうから。ね。そういう信心内容をね、あなた自身が受けて帰りなさい。あなた自身がです、なるほど和賀心とまでは難しいけれども、和賀と思うただけでおかげが受けられると、という事実を自分が体験して、そして人には、でなからなければ確信をもって言われんじゃないか。まあだこれから十五日あるからそれまでにあるから、それまでに（　　？　　）を頂いたら、ね、この和賀ということをいつも思い続けなさい。和の心、賀の心。はあ、これは和になりたい、賀びの心になりたいと思うてもなれない。なれないから精進をする。それでもなれない。またなれたりなれなかったり。それでもその和がと思うただけでも交通安全。これは、商売なら商売にでもおかげを受けられる事実をね、あなたが体験して、そしてそれに確信が持てた時に、私は五十体でも百体でも御神米を下げる。ね。
　和賀心。ですからそういう例えばおかげを頂いていくという事とです、ね、和賀心になることに、和賀心になることに精進し、和賀心になって。先ほど堤清さんが発表しておられました。まあほんとに皆さんに聞いてもらえなかったのが残念。二十人か三十人で聞くには勿体無い。もう何とも言えんその何と言うんですかね、初々しい例えばお話。同時にそれを口に現しておられる以上の内容を持っておられる。そのことをもうそれこそ体全体から溢れるようなユーモアで、あの交えてのねお話でした。皆さんどうぞ月次祭は八時からなのですから、どうぞそのつもりでお出かけ下さい。そうするとほら、その皆さんの前講を聞かれる。話がその、上手下手は別です。むしろですね、もうそれこそどういう高尚なお話よりも、その一生懸命の態度からだけでもおかげを受けられます。その中にです、お話しておられますが、自分の心が、いわゆる親先生が「和賀心時代、和賀心時代」と言われる。そこでその事に一生懸命取り組ませて頂く、その心で人がお導きができる。導かれると今までボーっとしとった人がニコニコにこやかになっていかれるのを見ると嬉しいという意味の事を言うておられます。ね。
　自分の和賀心が周囲に、そして広がっていくということ。ね。最後に私は言われた事が今日の御理解のテーマになるわけなんです。それは例えば合楽の信者さん方は素晴らしいとか偉いとかとみんな今言われる、他所に行くと。けれどもね、私どもが偉いのではなくて、親先生が素晴らしいのだ。親先生が偉いのだ。甘木の平田さんがです、もう口を開けば親先生である。ね。そして、私は親先生が言うておられたことを表していくということ。それが親先生への報恩の真だと、こう言われる。親先生が言うておられた、こういうおかげを受けられるというそのおかげを実際に自分がおかげで表すしていくということはです、そのまま甘木の初代を表していくことだと、いうふうに言われる。ですから、その、平田さんが偉い、素晴らしいでない。甘木の初代が素晴らしいのである。そこで、なら、甘木の初代がそうだ、私が素晴らしいんだと言われたら、ああゆう御ヒレイにならなかったでしょう。ね。
　安武松太郎という先生がです、ね、ほんとに自分には力はないけれども、師匠のおかげで、教祖様のおかげでこういう道が開けてきたということにつながっておるところにお道の信心の素晴らしさがあるわけです。合楽だって同じ事。合楽の信者さん方が素晴らしいと言われれば言われるほど、ほんなこと自分が素晴らしいと、自分が一生懸命努力しよるからこんなおかげ頂いて。自分が努力しよるから。自分が一生懸命信心さしてもらうから、もう合楽の信心は体得した。ある意味で会得したから、だからおかげ頂きよるといったような思い方をもしするならば、それはもう断絶に近づいていきよるわけです。今日私はそこを言いたかった。
　お参りせんでも、お取次ぎを頂かんでもこうしておかげ頂きよる。もう合楽の信心のコツ合いは覚えた。そういう例えばおかげはです、例えばいうならば和賀心じゃなくて和賀におかげを頂いたようなおかげなんです。ですから、和賀に頂いたおかげが本当なもんでないことは事実です。問題は和賀心に頂くおかげでなからないかん。だから私どもは和賀心を目指さしてもろうて和賀心を育てていこうと、こう言うのである。そこにはね、いよいよ私というものが無くならなければならん。私がいよいよ空しうならなければならん。ね。
　日に日に生きるが信心なりと親先生が言われる。日に日に生きるが信心なりとは日に日に死ぬることだとも教えられる。と、堤さんは言うておられます。いわゆる自分というものはない。自分というものは空しいということ。ね。私ががんばりよる、私が働きよるち言うけれども、働かして頂きよるのである、がんばらして頂きよるのであるということ。それも親先生のおかげである。
　今日、午前中、散髪のために御用が出来なかったから、午後から私御用頂いた、四時の御祈念まで。そしてお取次ぎさせて頂いたある方がです、ね、私が必ず神様と、今日は神様のほうの御祈念が時間が短かった。霊神様のほうの御祈念が非常に長かった。それで、あの、「細かほうん神様ばどうしてあげんいつまででん拝みなさっとですか？」と質問を受けた。しかしもう、最近お参りして来る人はなかなかよか言葉を聞くです。この頃は、あの、高橋さんところのお姉さん夫婦がああして繁々とお参りされます、朝晩。「先生、私、先生にいっちょお伺いしたいことがあります」ち。「何ですか、何でん伺うて下さい」ち。そげん言うたら、「先生、左の耳が遠いのでしょう」と、こう言う。そう、私はこっち全然聞こえません。それなのに、どういうわけに御結界で左の耳に手をあてて、こうやって、私ども御届けをすると、左の耳にこうやって「何ですか？」って。もうこんな質問初めて聞いた。皆さん、そんな不信を受けられたことはないですか。思われたこと。こっちは全然聞こえないんです。ほんとに。どげんしたっちゃ聞こえん、皆さんの言うことは。それに耳に手をあてられて、あれはどういうわけですか？もう一遍それを聞いてみたいと思いよったち。
　信心をさせて頂くならですね、ほんとに訳の分からんところは聞かにゃいかんですよ、やっぱ。今日のそれもそうです。私が御霊様の御祈念が…、あれは細か方ん神様ば一生懸命いつまんでん拝みござるとはどういう訳ですかち。先生のお取次ぎなさる時に、ボソボソボソボソと、お取次ぎされる時に、私は必ずこっちの耳をこうするんです。ね。私は聞こえなくてもいいんです。この肉眼の耳で。けれどもね、神様だけには聞いてもらわんならんから私はこうするとですよ。はーそれで分かりましという訳なんです。そうなんです。神様だけには聞いといてもらわなければならん。ね。だから聞こえない方の耳に私は手をあてると、こう言う。
　まあだそれこそ皆さんが私の信心の分からない、不信だと思われるところが幾らもあろう。あるならやっぱ聞かにゃいかん。なぜ私が霊神様をあんなに念を入れて拝むか。それがね、今、今日の御理解。もう私のお取次ぎなどで人が助かるという事はないと思ってるからなんですよ。それが私自身が自分で知っているからなんです。私は初代の荒巻弓次郎先生が一番お取次ぎして下さるんだ。久留米の、あるい場合初代が、または福岡の初代が、または小倉の初代が、ね、。それこそ入れ代わり立ち代り。これは私の修行時代にね、神様から、お前は幸せだと。久留米の石橋と言や石橋が現れてくれる。小倉の桂と言や桂が現れてくれる。三代生神金光大神様と唱えりゃ三代金光大神様が、ここで今お取次ぎして下さるほどしのおかげを頂いて幸せだと言うて下さることがあるんですけれどです。事実そうなんだから。
　私は、霊神様、いわゆる初代の御霊様達に縋らなければおられないのであり願わなければおられない。だから私の御霊様のお祭りは長いんだというい訳。ね。私というものは、どうして私ぐらいなものの信心で現在のような合楽の御ヒレイを受けるはずはないじゃないですか。
　昨日、若先生が御本部の方から帰ってまいりましてから、もう最近熱いぐらいにそういうニュースなんです。もう本部ではね、合楽の事で持ちきってる。これは大法螺じゃないんです。だから今度初めてペンクラブに出席させて頂いて、いうなら文章布教でもさして頂こうかといったような教会の主だった人が集まる会ですから、今年からペンクラブに入ってるわけです。それで初めて出席させて頂いて、「私が合楽の大坪です」と言うたら、もう皆がね、その関心を寄せてくる。合楽の…、もうとにかくペンクラブの話よりも合楽の話を聞きたいという姿勢を皆さんがとられる。中にまた、その宣伝がいいもんですからね。ちょうどペンクラブに隅田隆太郎先生もお見えであられた。そらとにかく合楽へいっぺん行ってみなければ分かりません。私がいっぺんこうやって父があちらにおかげを頂いて、その後にえー、あちらにおかげを頂きましたが、とにかく行ってみならにゃ分かりませんという意味の事を、まああそこでお話になったそうです。まあ紹介されたわけですね、若先生を。
　そんなわけでですね、いうならばもう合楽に、合楽にというようなです、時代が来るでしょう。時にです、来てもらった時に、そんなら私、また皆さんの信心の内容というようなものがです、ね、浅かったり、またはお粗末であったりしたんでは、ね。私、若先生にその事を申しました。そのように皆が合楽に注目をしておることは、いよいよ天地の親神様の悲願が成就する。教団の上に、道の上に。私の言うておる、いわゆる和賀心時代到来の、その、いうなら運動に全教があげて、その事に力を注ぐ時代が来る。それに私どもの信心がぐずぐずしておったんではでけん。いうならば、言わば合楽というて向こうて来たが最後、それを、ね、迎え撃たせて頂けるだけのです、確信の持てれる信心を頂かにゃいけんよと言うて、まあ話した。
　ですから、まあおだてられておる時には、もうとにかく内容を作れ、内容を作れという神様の厳しいそういうお声を頂いておる時と思うて本気でおかげ頂かにゃいけんなと言うて、まあ親子で話したことでした。ね。
　そういう私どもが、私を中心にして皆さんの信心を頂いていただかねければんじゃらない。なるほど、おかげは和賀だけでは頂けますけれども、御徳はね、和賀心にしか頂けないということ。ね。
　今朝の御理解に、神はうち向かう倍力の徳を授けると仰る。だから、ただ和賀だけに、どんなにうち向こうてきて、合楽におかげを頂いていまいりましても、それでは何十年経たっちゃおかげは受けられんという事が分かりますね。おかげはです。ね。
　ですから、うち向かう倍力の徳を授けると仰る、徳を受けられる為のうち向かい方というものをです、私どもが焦点に置いての信心にならなければならんという事です。ね。この前の月次祭に申しましたように、おかげを頂けば頂くほど、ね、おかげを頂けば頂くほど信心が手篤うなっていくという信心。または、どんなに難儀に直面いたしましてもです、信心しとってどうしてと、他所から見られる場合であっても、ね、私ども信心さして頂いとる者としては、神様がこうしておかげを下さるんだという実感の中にです、おかげを頂いていくという事がね、神様との縁をいよいよ強う深こうしていくもんだ。
　信心しておってどうしてというような思いが、もう神様との、いわゆる神の綱がね、神からは切らぬ、氏子から切るなと教えられるそれなんです。ね。神様との言わば、もう断絶に近いような信心をしておる人が沢山おられましょう。ね。ただ頂くのはね、だんだん信心の事は少しは分かって、和賀という事ぐらいは分かっていく。和らぎ賀ぶ心にならにゃいかんちことぐらいなら分かる。けれども本当に和らぎ賀ぶ心を育てようという修行はしない。それに対する肥料を施さない。ね。それではうち向かう倍力の徳ということにはなっていかない。私どもがです。
　先ほど、御夢を頂いた事を若先生にお届けさせて頂いたらと言うて、堤さんが最後にお話しておられましたように、ね、それはあんた親子断絶のこっていち言うて、若先生が言わっしゃったが、それが分からんちいう事、どういう事か。ね。それはね、私がお参りをしよるから、私がこれだけ熱心に信心して、これだけの一生懸命働きよるからおかげ頂きようというようなことではあってはならん。今日はそのお話をする為に、また朝参り、その後に参って見えました。「先生、今日私は当番になっとりますから、どげん事話さして頂いたなら良かろうか」ち、そげなこっちゃ、あんた自分の信心を語る、おかげを受けている事をそれを語る。そして今日もそれをお話をなさるはずじゃったろうばってん、忘れとんなさったでしょう。「それも話しなさい」て私が言うとったけれども、お話になりませんでした。それはね、もうこの頃お父さんも、お父さんはこちらで、息子はこちらでずーっと、その、もう最近はあの大きな沢山の、いくつもの倉庫がもう一杯になってもう入れられんごとなっとる。それでストップさせて頂いたらどうでしょうかと言う、「いいや、入れられるだけは買いなさい」と私は言うとりました。さっさとね、向こうから言うてくるとはさっさと入れときなさい。そしてタイミングようお繰り合わせを頂いて、あー、いくおかげを頂いたらよかろうがの。さあ、がばーっと言われた時、無かじゃいかんから買うときなさい。もう、買う買う、買うことだけだと。私はそういうふうにお取次ぎさせ頂いとりましたら、今日はね、そんなふうで今日はお話さして頂かなきゃならん、その、をです、一生懸命思い続けておられ、そしてまた二度目のお参りをさして頂いた時に、御礼のお届けがあったんですけれどもね。ある所から沢山にまとまったカマスの買い入れに来て下さったという事です。ね。
　だから、そういう例えばおかげがです、私どんが日々お願いをしておかげを頂きよるからおかげを頂きよるのではなくてです、ね、いわゆる神様のおかげでというものなんです。いうなら親先生のおかげだという事なんです。そこには私どもの信心は、もう本当言うたらこれから先もあってはならない。もう全てが親先生のお取次ぎのおかげでということになりゃ、親先生がまた全てが神様のおかげで、初代先代の御霊様のお取次ぎのお働きのおかげによって合楽が建っていくという生き方こそがです、これはね断絶を見らない、神様との間に断絶を見らないおかげに繋がっていくことなんだ。
　私どもは、ただ和賀、和賀だけに繋がる。ね。いわゆるおかげだけに繋がる。そういう信心を自分が知らず知らずにうちにです、メグリを断っていかなければならんのに、またメグリを作っていくような事になっておる。だから例えばこれは、まあ実証的な例を言うならです、ね、私どもの先輩の信者さん方がですよ、ね、おかげを受けられてます。おかげを受けられてます。けれども一代で終わって、信心まで継ぎ手がなかごとなってしまっておるという事実があまりにも沢山あるです。
　ですからね、これは和賀心によって頂くおかげの序の口であって、ね、言うならば今日の朝の御理解で言うなら、横に広げていくことの為のです、ね、横に広げていく為の信心であって、私どもと神様とのつながりがです、ね、もうその一路の真実一路の、それはです、私どもが和賀心によってつながっていくということ意外にありません。ね。そこが縦と横になる、プラスになるところからおかげが受けられるのです。
　明日は、中島の大和さんところの一年の謝恩、一年に一回の謝恩祭がございます。それについて、もう前々から夫婦で一生懸命修行なさっておられ、おかげを受けられておられます。昨日が言うなら、まああんたん方ん前夜祭ですなと。昨日は田主丸行った帰りにお届けがありましたが。御夢を頂きましたと。その御夢がどういう事であったかと言うと、いかにあんた方夫婦が有り難い信心を頂いていっても、その有り難い信心の元をとって下さったのは、あんたんところの向かいの上滝さんだったという事なんです。これを忘れちゃならんよと。向こうが向こうでこっちもこっちというようなこっちゃであってはならんですよと。上滝さんは良い信心を頂いていけば頂いていくほどの、その元をとって下さったのは上滝さんだから上滝さんを忘れてはいかん、祈らにゃいかんというお知らせを頂いておる。ね。ここんところにです、私は断絶を見らなんで済むおかげをが受けられる。ね。根を大切にしなければ、と言われるのはその事なんです。ね。根を大切にせずして枝葉の栄えた試しはない。そこで、根を大切にしよう、そういう心がです神様といよいよ密につながっていくわけになります。それを私どもが気が付かずにです、ね、自分で気が付いていないけれども自分の働きとか、自分の我とか自分の才覚とか、自分のやり方がよかけんとか、自分の信心が分かってきたからおかげを受けておるというような考え方は、もうすでに断絶の一歩手前にあるということをです思わにゃいけません。ね。
　なるほど神から切らぬ氏子から切るなである。知らず知らずに私どもは神様の綱を外していこうとしておるようなね、私は生き方がありはしないか厳密に自分の心を検討してみなければいけないと。おかげを頂けば頂くほど信心が手篤うなる。どういう難儀に直面してもね、神様がこのようにしてご信心をお育てして下さるというところにはね、断絶のあり様がない。そういう働きの中にメグリとの断絶がまた図られていく。そういう私どもは信心を、そういうおかげを頂かなければならないと思うのでございます。　どうぞ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　入力者　　末永　清和